活動の軌跡

開催報告

【開催報告】クラブアトラスシェフによる料理実演&レストラン運営トーク 「長谷川 幸太郎シェフの世界」Kotaro Hasegawa DOWNTOWN CUISINE

タイトルV1.png6/24(月)クラブ アトラスシェフの料理実演&レストラン運営トークセミナーを開催し、「Kotaro Hasegawa DOUNTOWN CUISINE」長谷川幸太郎シェフを講師にお迎えしました。セミナーの様子をお伝えいたします。

【長谷川幸太郎シェフについて】
早くにキャリアをスタートし、日本とフランスで経験を積み、世界的料理コンクールの日本代表として戦い、料理長として多くの料理人を束ね、一部上場企業で取締役として経営に携わるなど多彩な経験を持つ長谷川シェフ。約800人を統率する環境から、ワンオペの自身の店を持つに至った経緯、固定概念を壊し、料理人やサービスの地位向上をめざすシェフの取り組み、仕事のやり方など独自の視点から展開される話は、理路整然、誰もが夢中になり引き込まれる内容でした。自分が突き詰める料理とお店の在り方について己を信じ、責任を持つシェフの覚悟を感じました。

【実演メニュー】

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IMG_9133.JPG(写真上:お店提供タイプ 写真下:グランメゾン系、付加価値を高めたプレゼンパターン)

(1品目)
『コキヤージュのブランマンジェ 2種のトマトジュレ ハーブの香りと共に』


【組立て素材】
蛤と白ミル貝、枝豆、トマトコンフィ・ジュレ(2、3時間かけてオーブンでコンフィにし、パッセしミキサーにかけ、ゼラチンを加えたもの)、ジュレ・ブランマンジェ(蛤のジュと出汁、ミル貝のジュを活用)、トマトウォーター・ジュレ(透明な液体部分だけを使用したジュレ)、ミニトマトコンフィバジルオイル発酵トマト飾り用花・ハーブ

6月に実際にオンメニューになっていた一品。ワンオペで提供されているとは驚きの手間暇と組立るパーツの多い冷菜。
「時間の概念」を念頭に置き、材料のロスを抑えつつ、スピーディーにワンオペでも可能な仕事の盛り付けた場合と、より手間をかけた華やかなグランメゾンで提供する場合の盛り付けの2種類をご提案いただきました。同じ材料でもプレゼンと手のかけ方でアレンジが可能です。どちらを選択し価値を持たせるかはお店のタイプと人員、コストなどで選択することになりますが、長谷川シェフが注意しているのは、「お客さまが喜んでくださること」。必要のないパーツや飾り、見栄えを気にして余計な時間やコストを使っていないかを考えるという。それはただの「料理人のエゴ」ではないかと思う場合は排除し、まず「お客さまが何を求めているか、喜んで下さるかを考えるようにしている」とのコメントが印象に残りました。

IMG_9152.JPGIMG_9154.JPG(2品目)
『クロケット・ピエ・ド・ポー/フォアグラのテリーヌ/マデラとクルミのヴィネグレット』

【組立て素材】
豚足(3,4時間煮てほぐす)、牛頬肉(香味材料、赤ワインと3,4時間煮込む)、鶏ムース、リ・ド・ヴォー、フォアグラテリーヌ(真空して3日間たったもの)、ヴィネグレット・ノワ、クレーム・ムータルド
2品目は価格差のある材料の組み合わせでお客さまに喜んでいただく料理を披露いただきました。高級食材のフォアグラの活用法や手芸用のパウチを使ったテュイル等、さまざまなアイデアで顧客満足度を上げる工夫を実践している長谷川シェフ。料理人のエゴとどう向き合うか。お客さまに喜んでもらえる料理とは何か?たくさんの料理人にそのヒントを伝えたいというシェフの熱い思いが満載の料理です。

【大好評!クラブアトラスメンバーシェフトーク】

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最後はセミナーで毎回ヒントが貰えると大好評なアトラスシェフメンバーによるお話です。シェフ達が今お店で取組んでいること、業界で大事だと感じていることなど、レストラン経営を長く続けてきたオーナーシェフの貴重なアイデアやヒント、情報を共有していただきました。

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【当日セミナー受講者のご感想】
✔ シェフのお話がとても楽しかったです。料理の内容だけでなく、経営や無駄をなくす考え方はとても勉強になりました。
✔ 今の飲食業界の現状やこれからのあり方を考える機会になりました。 また料理でしか与えられない感動や思いがあることを改めて強く思いました。
✔ ワンオペ営業の回し方、料理の構成、 考え方とても参考になりました。

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【ご登壇いただいた クラブ アトラスのシェフの皆さま】
高良 康之会長(ラフィナージュ
小山 英勝副会長
ストラスヴァリウス
伊藤 文彰事務局長ルヴェ ソン ヴェール
岡本 英樹シェフルメルシマン オカモト
川島 孝シェフ(ラ・ロシェル南青山
飯笹 光男シェフ(シェ・フルール横濱
難波 秀行シェフ(ペタル ドゥ サクラ


講師

20240624-03.JPG長谷川 幸太郎(はせがわ こうたろう)氏 
Kotaro Hasegawa DOWNTOWN CUISINE」 オーナーシェフ

東京都出身。調理専門学校を卒業後、1989年 舞浜「シェラトン・グランデ・トーキョーベイ」でパティシェとして4年勤務。その後、同ホテル内メインダイニングレストラン『ザ・サミット』で勤務し、料理の道へ。1999年 26歳で渡仏。ジャルダン・デ・ランパール、レ・ボー・ド・プロヴァンス、ウストゥー・ド・ボーマニエール、ジャック・マクシマン、ル・ジャルダン・デ・サンスなど数々のレストランで研鑽を積む。帰国後、『サンス・エ・サヴール』の料理長に就任。2007年 フランス・リヨンで開催された第11回「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」に日本代表として出場、日本人初の6位入賞とアイデンティティ賞に輝く。2016年 「ボキューズ・ドール アジア・パシフィック予選」優勝。2017年 第16回「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」に2度目の出場を果たす。㈱ひらまつでは取締役を務め、経営に携わる。2019年4月に独立開業し「Kotaro Hasegawa DOWNTOWN CUISINE」のオーナーシェフに。「産地直送の魔術師」と呼ばれるほど食材にこだわりぬいた長谷川氏の料理は、数多くのファンたちを魅了し続けている。
主催
厨BO!YOKOHAMA 東京ガス株式会社 カスタマー&ビジネスソリューションカンパニー
フランス料理文化センター アミティエ・グルマンド
東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社 都市エネルギー営業本部 ビジネスカスタマー営業部

特別協力:クラブ アトラス

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フランス料理に携わる役職者・管理的立場を有する者が集まり、次世代へ料理技術指導、情報共有を行いフランス料理を継承していくことを目的とする会。会長は「ラフィナージュ」オーナーシェフ 高良 康之氏。
ボキューズ・ドールとは?
故ポール・ボキューズ氏が若手の育成とフランス料理の発展を願い、1987年に創設した国際料理コンクール。日本では2016年にその認知向上や料理人の技術・技能向上を図り、一般社団法人ボキューズ・ドールJAPANが設立された。

※写真提供:長谷川シェフ、クラブアトラス

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